子育て③『子どもは全身全霊を捧げて、一人の男を父親に一人の女を母親に育て上げる』Vol.2
(全号より続く)
それから2年後です。前述の校長からの言葉に出会ったのは・・・。
まるで、私の心を見透かされているようで、一瞬、体の筋肉が強張るのを感じたのです。
「皆さん、思い違いをするのですね。
親というのは最初から親ではないんです。
思春期の子どもを育てて、初めて親になるんですよ。」
この言葉が意味することは、『自分の意のままに子どもを育てたなら、きっと思春期にまたはそれ以降に、子育てを考え直さなければならないことになる。』ということだったのです。
とは言え、どんな環境の中でも子どもは育っていきます。
大変な環境であればあるほど、全身全霊をかけて親の子どもであることを演じ切ろうとします。
その結果、本当に可哀そうでなりません。
非行に走ったり、心身の疾病を引き起こしたりということもあります。
こうやって、危ない橋を渡りながら親に気づきを与えるのですね。
よく、子どもからのSOSを見逃さないで!気づいて!というようなキャッチフレーズを目にした事、聞いたことがあるのではないかと思います。
私自身も研修会や講演会の場で用いたことがあります。
子どもたちは、辛ければつらい程、声を挙げることができません。
なぜなら、親の反応により、より辛くなるという事を(深いところで)知っているからです。
大人は頭で考えることをすることが多いのですが、子どもは体で察知する能力に長けています。場の空気を一瞬のうちに感じ取るのですね。
お母さん、お父さんに笑顔でいてもらうために、一生懸命に頑張る。それが自分の使命でもあるかのように。
お道化てみせたり、一生懸命に笑い顔を作ってみせたり・・・。
健気ですね。
- 子どもも親も、心が疲弊することなく親子関係を築いていくには・・・・。
- 子どもも親も、この家族の中で成長をしていくには・・・・・。
- 子どもも親も、家族以外の集団(学校や職場、地域社会等)の中で、自分を生きていくには・・・・。
『子育て④』では、これら3つの事にいついて、
15年程続けている『気づきとやすらぎ』のワークショップにご参加くださった 方々のお声をお届けいたします。
(ブログへの掲載について、ご了解をいただいた方に限ります。)