自分自身に違いを生み出す
「人は欲望の塊・・・だから悩み多い人生になるのだ」と言った人がいます。
同じ類人猿の中で、ヒトに最も近い現世動物がチンパンジーとボノボ。
両者はとても似ているけれど、性格的には正反対です。
攻撃的と平和的。男性優位社会と女性優位社会。
チンパンジーは物の取り合いをよくしますが、ボノボはとても友好的なのです。その事との因果関係は定かではありませんが、ボノボは、出会いの時の挨拶よりも別れの時の挨拶を丁寧に行うという研究結果があることを知りました。
また、果実を分配(積極的に分け与えるとまではいきませんが)することで社会関係を構築していくのですね。(ホノボノ~)
人は、あれが欲しい、これが欲しい、ああなりたい、こうなりた。
その欲望は尽きません。もちろん、明確なビジョンの下、目標を達成している人は沢山いるでしょう。それはそれで意義のあることだと思います。自分の心の使い方を知っているからなのだと思います。
私の所にご相談に来られる方の中には、『頑張っているのだけれど、どうもうまくいかない』、『どう頑張ればいいのかが分からない。』という主訴が意外と多くあります。
この心の使い方、強いて言うならば自分とのつきあい方は、今までの人生で展開されてきたことの個々のパターンです。
上手くいっているのなら、それを続けていけばいいのですが、もしも上手くいっていないのなら、やり方を変えた方がいいわけです。
こんなに長く生きてきて、今更、変われるのだろうか?
私と言う人間に染み付いたものを拭えるの?等々、先々の心配や不安が出てくるのは、これまた多くの方が経験していることです。
宗教ではありませんが、『信じる』という行為はとても大切です。
信じるということは、希望を持つという事にも、満足するという事にも繋がります。希望も満足も遠ざけてしまうのではなく、心に描いたことと行動を結び付けて実践していくと、小さな変化が自分の中で起こるでしょう。
では、具体的にはどうすればいいのでしょう?
例えば、『人に対して親切にする』ということを意識的に行ったとします。
ここで、こんな声が聞こえてくるかもしれません。(自分ばかりが損してる。
人からは何もしてもらっていない。どうせ、誰も自分の事は気にかけていない。
自分は自分のために生きればいいんだ。)すると、徐々に心は渇き、寒々とした感じになっていくでしょう。徐々になので、その変化には気づかないかもしれません。そして、自分の意識にあがってくる感覚は『自分は強くなった!』と思い込んでしまうのが落とし穴です。
実際に、『人や物に対して親切にする』ということを意識的に行ってくと、人生(自分)に喜びを感じ、長生きをする傾向にあるという研究報告があります。
具体的には、ボランティア活動は慢性的な落ち込みを減らし、何かや誰かのために献金や寄付をすることは、心臓の健康を向上させるというものでした。
親切とはどの人にも内在する『美徳(人格としての資質)』の一つです。
私たちが親切、友好、思いやり、責任等、その時々で何れかの美徳を実践した時に、個々の中で何が起こると思いますか?
自身が良くあること。そして良い行いをすることにより、自分に返ってくるのです。言い換えれば、自分の中で何かが変わる、違いが生じる感覚を体験できると思います。
最高を目指すのではなく最善を尽くすという構えができていくわけですね。
それに伴って、幸福感が増し、得ることも多くなっていくのは必然とも言えます。
『あれが足りない。これも足りない。あれが欲しい。これも欲しい。』の状態から解放されること、間違いなしです。
当研究所が毎月開催している『気づきとやすらぎのワークショップ』+『VP』では、タイトルにあるとおりの内容を体験していただきます。
関心のある方は、是非、ご参加ください。お待ちしています😊